「もーっ!!」 パンッと自分の頬を叩く。 じわーっと広がる痛み。 いつまでもうじうじする自分はイヤ! 気合いを入れ直さないと。 気持ちを入れ替えるように、息を吐く。 そして、いつもの仕事を始める。 仕事の1つだけど、この家に今誰がどこにいるのかを把握する。 いつものように、ホワイトボードを眺める。 桐は友達の家に泊まる。 椿くんは椎のお父さん・譲[ユズル]さんとお母さん・紀子[ノリコ]さんといる。 つまり、この家にはあたしと椎しかいない。 何かあれば、あたしがすぐに行くしかない。