椎の目の前にメモ帳を突き出す。 「え......」 「今日のパーティの参加者一覧」 顔写真、氏名、会社名を書いたメモ帳。 今の椎にはピッタリのものでしょ? あたしの思いが通じたのか、それを受け取りパラパラと捲る。 時間が掛かるだろうから、会場の中にいる人数を数える。 「はい」 いきなり目の前に、メモ帳が現れた。 ビックリして退く。 人差し指と親指が離れたから、メモ帳が落下する。 慌てて、両手を構えると手の中に収まった。