あれから、10分以上経ったのに椎は戻って来なかった。 想像通りだったから、あんまり驚かないけど。 部屋を出て、一直線にある場所へと向かう。 「あーっ、椎兄ちゃん!! 追い抜かないでよー」 「へへっ、これが勝負ってもんだろ!」 楽しそうな笑い声。 やっぱりここね...。 ドアノブに触れ、ゆっくりと引く。 大画面のテレビを前に座る、座高の高いのと低いの。 静かに近づくと、パッと振り返った低い方の男のコ。 「あ。歩」 その言葉に、ギクッと体を震わせた高い方の彼。