扉の向こうにいたのは…、体格ががっしりとした、イケメンもブサイクでもない微妙な男。



「やっとか。おせーよ」



低い声で言いながら、ずかずかと中に入ってくる。




「悪かったわね。でも良いのを用意したから」



その男にマスク女が機械的な声でしゃべりかけ、私を親指でくいっと指さした。



「…ほーぉ。確かにいい女じゃん。こいつ、好きなようにしていーの?」


「ええ。いいわよ。ただし、最初はキスからね。そこからは自由でいいから」


「了解」




会話を聞いて、顔がサーッと青ざめていくのがわかった。



男がずんずんとこちらに歩み寄ってくる。



うそ、嘘嘘嘘嘘!!!!



コイツにキスされるなんて絶対嫌っっ!!!!