「ったく、素直じゃねーの」 「…素直じゃなくてわるかったわね」 「うそうそ。ほら、行くぞ」 「はいはい」 また歩き出しながら、私はマフラーに顔を埋めた。 『何のためのボディガードなんだよ。遠慮すんな』 ――ドキ…、 頭の中で、さっきの翔の言葉が再生される。 最近、……認めたくないけど、翔に、…ドキドキさせられることが、…多い。