「うそっ、誰が!? 桜木さんじゃない! 珍しい。わ、顔真っ赤!! 大変大変、あ、そこのベットに寝かせてあげて」



先生は俺に近寄って鈴乃を見ると、小さい冷蔵庫みたいなやつから、アイス枕を出してタオルで巻き、枕の上に置いた。




「りょーかい。あ、熱計んねーと」



「はいはい」




俺は鈴乃をベットの上に寝かせると、先生に頼んだ。



手際よく鈴乃の脇に体温計を挟むと、先生は俺に言った。




「もう休み時間終わってるけど、先生に言ってきた?」



「あー…、やべぇ。忘れてた」



「仕方ない。先生も後から上手く言っといてあげよう」



「助かります」