ひょいっと、鈴乃を…、まぁ、世の中で言うお姫様抱っこをすると、俺は保健室までダッシュした。




鈴乃はいつもみたいに抵抗しないで、目をつぶっている。



顔が超赤いんだけど、こいつ…。大丈夫かよ、って、大丈夫なわけないよな。



そんなことを考えているうちに、保健室に着いた。




ガラッ




「せんせー。こいつ、かなり熱あるっぽい。めっちゃ熱かった」




俺は手が使えないので足で扉を開けると、(←いいのかよ)椅子に座っていた保健の先生(まだ結構若い女)に声をかけた。



あ、ちなみに、保健の先生は俺の裏を知っている。


例え優等生演じてても、やっぱサボりたいときってあるじゃん? だから、保健の先生だけには言ってある。




そして、先生も鈴乃と同じように、俺に媚びないから、話しやすい。