…あれ?
衝撃…てか、痛みがこない…?
「っと、危ねーな、お前。どうしたんだよ、いきなりふらついて…って、お前、いつも以上に顔赤くね? 大丈夫かよ?」
そんな翔の声にそっとつぶっていた目を開けると、翔が背中を手で支えてくれていた。
「…ん…、頭、いた、い…」
「頭痛い? って、お前、まさか…」
翔は私の姿勢を正して、そっと額に手を当てた。
「あっつ!! お前、すげー熱じゃん! 保健室行くぞ!」
「…ほけ、んしつ…?」
熱…なんて、やっぱ今日は、ツイてない…。
「連れてってやるからちょっとの間我慢しろよ!」
そう翔の声が聞こえて、ふわっと体が浮いたような感覚になったところで、私の意識は途切れた。