初めて逢った時から、あなたは不思議な存在だった。 最初に心に残ったのは、私を真っ直ぐ見つめる、その黒い瞳。 そして、時折聞かせてくれる……その柔かい、声。 それは、閉ざされがちな私の心を、無理矢理こじ開ける事もせず。 まるで乾いた大地にゆっくりと、優しく沁み込んでいく水みたいに、静かに静かに、私の心を潤していく気がした。