ここは悪魔界


どんよりとした重い朝に、一人の男が目を覚ます

闇色に光る髪に、紫の瞳をもつ男は、この悪魔界の魔王


「朝か……」


朝。と言っても、悪魔界の朝は夜のように暗い


「ついに今日が来たか」

ため息をこぼし、力なくベッドから降りる


ベッドには、昨夜ゼロのベッドに潜り込んできた名も知らない女が呑気に寝ている


……あとで追い出すよう言っておくか