『主さま…主さま…起きて…』
「……ん…」
――ゆっくりと瞳を開けると…仮眠を取っていたはずの床の隣には、息吹が居た。
『主さま…ここに戻れて嬉しい。またずっと一緒に居れる…』
「い、息吹…」
胸にすりすりと頬ずりされてぞくりときながら恐る恐る頬に指を伸ばして触れると、
張りのある弾力と、にこりと笑ったその微笑に魅了された主さまは息吹のことしか考えられなくなって、きつく身体を抱きしめた。
『主さま…痛い』
「お前を食おうなどとは思ってない。息吹…ずっとここに居ろ。俺の隣にずっと居ろ」
『でも…私は人間だから、主さまより先に死んでしまうんです。ずっとは居れないの。おばあちゃんになった私を見られたくないわ』
背を向けた息吹の肩を引いて振り向かせると…その美しい黒瞳は悲しみとせつなさに潤んでいて、
主さまは無我夢中でまた息吹を抱きしめると、唇を重ねた。
『主、さま…』
「2人の時は十六夜、と呼べ。お前が歳を取ってもずっと傍に置く。ずっとだ」
『嬉しい…。主さま…私を食べてくれるでしょう?さあ、私をどうぞ…食べて下さい』
「俺はお前を食べたりなど…」
『意味が違います。主さま…私を抱きたくはないの?私は主さまに抱かれたい…』
恥ずかしがりながら俯いた息吹に理性を吹き飛ばされた主さまは、息吹に覆い被さると至近距離で見つめ合った。
「息吹…後悔するなよ。俺に抱かれれば2度と離れられはしないぞ」
『わかってます…。主さま、ずっとずっと私を傍に置いてね。死ぬまでずっとずっと…」
「もう話すな」
『主さま…』
――今まで頭の中で妄想していたこと全てを実践して、息吹がみるみる艶やかな表情になっていくのが嬉しくて、
背中に爪を立てるその行為すら愛しく、何度も何度も息吹に誓わせた。
「ずっと一緒だぞ、離さないからな」
『はい…、嬉しい…』
夢のようだ、と思って幸せな気分に浸った時――
「主さま、百鬼夜行の時間ですよ」
…2度目の夢落ち。
「……ん…」
――ゆっくりと瞳を開けると…仮眠を取っていたはずの床の隣には、息吹が居た。
『主さま…ここに戻れて嬉しい。またずっと一緒に居れる…』
「い、息吹…」
胸にすりすりと頬ずりされてぞくりときながら恐る恐る頬に指を伸ばして触れると、
張りのある弾力と、にこりと笑ったその微笑に魅了された主さまは息吹のことしか考えられなくなって、きつく身体を抱きしめた。
『主さま…痛い』
「お前を食おうなどとは思ってない。息吹…ずっとここに居ろ。俺の隣にずっと居ろ」
『でも…私は人間だから、主さまより先に死んでしまうんです。ずっとは居れないの。おばあちゃんになった私を見られたくないわ』
背を向けた息吹の肩を引いて振り向かせると…その美しい黒瞳は悲しみとせつなさに潤んでいて、
主さまは無我夢中でまた息吹を抱きしめると、唇を重ねた。
『主、さま…』
「2人の時は十六夜、と呼べ。お前が歳を取ってもずっと傍に置く。ずっとだ」
『嬉しい…。主さま…私を食べてくれるでしょう?さあ、私をどうぞ…食べて下さい』
「俺はお前を食べたりなど…」
『意味が違います。主さま…私を抱きたくはないの?私は主さまに抱かれたい…』
恥ずかしがりながら俯いた息吹に理性を吹き飛ばされた主さまは、息吹に覆い被さると至近距離で見つめ合った。
「息吹…後悔するなよ。俺に抱かれれば2度と離れられはしないぞ」
『わかってます…。主さま、ずっとずっと私を傍に置いてね。死ぬまでずっとずっと…」
「もう話すな」
『主さま…』
――今まで頭の中で妄想していたこと全てを実践して、息吹がみるみる艶やかな表情になっていくのが嬉しくて、
背中に爪を立てるその行為すら愛しく、何度も何度も息吹に誓わせた。
「ずっと一緒だぞ、離さないからな」
『はい…、嬉しい…』
夢のようだ、と思って幸せな気分に浸った時――
「主さま、百鬼夜行の時間ですよ」
…2度目の夢落ち。

