皆が内緒で誕生日を祝ってくれるために色々と考え、贈り物をしてくれたことが本当に嬉しくて…
息吹は赤鬼の腕に抱かれながら泣きじゃくり、百鬼たちをおろおろとさせた。
もちろん主さまもおろおろ。
「こら息吹、泣き止めよ。俺が泣かせたみたいじゃないか!主さまが睨んでるから下ろすからな」
「やだっ、まだこうしててっ」
「だがなあ、皆の贈り物も受け取ってやれ。奴らはこれから百鬼夜行に出ねばならんのだ」
赤鬼に諭されて仕方なく頷くと、晴明が歩み寄って息吹を受け取って膝に乗せて縁側に座ったので、主さまがぴりり。
「…おい」
「なんだ、この役は譲らぬ。そもそも私の怒りを受けたこと、確と反省せよ」
「…」
ぐうの音も出ずに隣に座って煙管を噛んだ主さまがおかしくてつい笑みが零れると、百鬼たちは次々に息吹に贈り物を手渡した。
店で買ってきた者…
花が好きな息吹のために珍しい花を摘んできた者…
きらきらと光る珍しい石を採ってきた者…
息吹はあっという間に百鬼たちの贈り物に囲まれてしまい、百鬼たちは次々と己の贈り物を自慢げに語っていた。
「誰かに贈り物をしたのははじめてだ。なかなかいいものだな」
「よし、来年の息吹の誕生日はもっと豪華なものを用意するぞ」
…全員恐ろしい風体をしているが心は優しく、また泣きそうになってしまった息吹は隣に座っている主さまの袖をきゅっと握ってそれを堪えた。
「息吹、こっちに来てはやく食べとくれ。朝から頑張ったんだからね」
「はいっ、母様!」
息吹だけのために用意された料理は今日この日のために幽玄町と平安町で最も高価で人気のある食材をふんだんに使ったもので、息吹と晴明が目を丸くした。
「これはすごいな、どれどれ私もあやかろう」
「あんたの分はないよ!」
「いやいや、いずれ毎日食すことになるのだ、良いだろう?」
一瞬山姫がきょとんとして、その後意味を悟り、晴明に向かって壺を振りかぶると思いきり投げつけたが、晴明は華麗にそれを避けると、にっこり。
「照れるな」
こちらもゆっくり進行中。
息吹は赤鬼の腕に抱かれながら泣きじゃくり、百鬼たちをおろおろとさせた。
もちろん主さまもおろおろ。
「こら息吹、泣き止めよ。俺が泣かせたみたいじゃないか!主さまが睨んでるから下ろすからな」
「やだっ、まだこうしててっ」
「だがなあ、皆の贈り物も受け取ってやれ。奴らはこれから百鬼夜行に出ねばならんのだ」
赤鬼に諭されて仕方なく頷くと、晴明が歩み寄って息吹を受け取って膝に乗せて縁側に座ったので、主さまがぴりり。
「…おい」
「なんだ、この役は譲らぬ。そもそも私の怒りを受けたこと、確と反省せよ」
「…」
ぐうの音も出ずに隣に座って煙管を噛んだ主さまがおかしくてつい笑みが零れると、百鬼たちは次々に息吹に贈り物を手渡した。
店で買ってきた者…
花が好きな息吹のために珍しい花を摘んできた者…
きらきらと光る珍しい石を採ってきた者…
息吹はあっという間に百鬼たちの贈り物に囲まれてしまい、百鬼たちは次々と己の贈り物を自慢げに語っていた。
「誰かに贈り物をしたのははじめてだ。なかなかいいものだな」
「よし、来年の息吹の誕生日はもっと豪華なものを用意するぞ」
…全員恐ろしい風体をしているが心は優しく、また泣きそうになってしまった息吹は隣に座っている主さまの袖をきゅっと握ってそれを堪えた。
「息吹、こっちに来てはやく食べとくれ。朝から頑張ったんだからね」
「はいっ、母様!」
息吹だけのために用意された料理は今日この日のために幽玄町と平安町で最も高価で人気のある食材をふんだんに使ったもので、息吹と晴明が目を丸くした。
「これはすごいな、どれどれ私もあやかろう」
「あんたの分はないよ!」
「いやいや、いずれ毎日食すことになるのだ、良いだろう?」
一瞬山姫がきょとんとして、その後意味を悟り、晴明に向かって壺を振りかぶると思いきり投げつけたが、晴明は華麗にそれを避けると、にっこり。
「照れるな」
こちらもゆっくり進行中。

