「こんな多忙なのに、犬なんて飼える訳がない。でも、優が2ヵ月前から調子が良いのは事実。何が優をここまでやる気にさせたのかを知りたかった…」

「…わかったの?」

「あぁ。本当に、そこの可愛いメスのワンちゃんのお陰だったんだって分かった」


あぁ…
笹谷さんまで私を犬と認識するんだ…


「じゃ…今日は帰るな。優、絶対バレるなよ?」

「分かってるよ」


そう言って、笹谷さんは帰って行った

なんだか、今の出来事だけで濃厚な1日になった気がした

なんだか、疲れた…気疲れした…
ため息が出るよ…


「クロ。ため息なんて吐いてないで、ご飯準備してくれない?俺、仕事終わりで腹減ってるんだから」

「…はい、今準備します」


人使い荒い…

笹谷さんにバレてしまうというハプニングがあっても、優さんは優さんだね…