冷たい君の裏側に


授業の発表は、相崎の番だけ集中して聞いちゃう。


すれ違ったら絶対振り返る。


…こんなに好きなのに、話しかけれない。

緊張しちゃって声が震えちゃうし、頑張って話題を見つけても「へぇ」って返事だけ。
会話って言わない。




「はぁぁ」


そんなあたしを見かねたのか、瑠奈が言った。



「もぉ告っちゃえば?」


「はぁ!?」


「いいじゃん。入学して1か月経つんだし。」

「いや、でも」

「もうすぐ席替えだよ」

「ううぅ…」