眠った尚吾の腕の中にいても、ミュウの事が引っ掛かっていた。


---今までにはない。


たった一度話しただけの女の子が気になるなんて。


『G』には、変わったコなんて、いくらでもいるのに…。


『G』に不釣合いなロリータだから?


…ガバッ!


勢いよくベッドから飛び起きると、着替えて家に戻った。


駅に向かって歩いてるとき、尚吾に付けられたキスマークがズキズキと痛む。


ミニスカートからチラリと見えるキスマーク。


いまだに、クッキリと歯型が残ってる。


「キスマークじゃなくて、噛み痕じゃん…。しかも、青痣になってるし。」


タメ息をつきながら、薄っすらと青くなってる痕を見た。


駅に着くと、ちょうど始発電車が来た。


一駅しか乗らないんだけどね…。


朝焼けがまぶしくて、この時だけは、ミュウの事を忘れられた。


家に着くと、お姉さんはまだ寝ていた。


…5時39分。


会社に行く時は、6時40分に起きるから。


まだ寝てるのも当然か。


シャワーを浴びて、ベットに潜り込んだ。


気晴らしに、携帯でゲームをしていると、いつの間にか眠っちゃった。


起きたら昼の1時を少し過ぎ。