しばらく尚吾とは顔も合わせたくなかった。


あんな事されたからだけじゃない。


自分のあの過剰な反応を知られてしまったから。


恥ずかしくて、合わせる顔もなかった。


それに自分の生きている意味すら見えなくなって。


ふて寝をしながらゴロゴロと、もう３日経っていた。


こんな汚い体を持っていて、人を殺してしまうような過去を持っていて、生きている意味なんてあるのだろうか？


ベッドから起きると、ブッサイクな自分の顔を鏡に映し何度も問いかけて。


だけど、死んだ所でどうになるの？


誰かが喜ぶの？

誰かが悲しまない？


生きていく事で、自分の罪を背負っていく方がどんなに辛いか。


---あの、コンビニのお兄さんを思い出した。


どんなに辛くても、生きている人もいるんだと。


自分が楽になってしまったら、お兄さんのように辛さを背負いながら生きている人に申し訳がない気がしてきた。


あたしは、罪を背負っていかなければいけないのに…。


そう思うと、なかなか死ぬ気にはなれない。



コン！！コン！！


部屋を誰かがノックしている。


ルームサービスも頼んでいないし、来客の予定なんてない。


尚吾達もここを知らないはずだから。


恐る恐る覗き窓から廊下を見てみる。