痛みも引いて、久しぶりに街に出てみる事にした。


尚吾がどんな嫌がらせしてくるか分らないけど…。


なのに一歩街に出てみると、今までの冷たい街の雰囲気が変わっていた。


なんとなく、いつものゲーセンに行ってみた。


普通に入れるし…。


どうしちゃったの?


なんか逆にそれが怖くなって。


目だけキョロキョロして。


何が起こるのか?


ビクビクしていた。


そんな心配は目の前の光景で、一気に吹っ飛んだ。


私服警官と尚吾達が、なにやら言い争ってる。


そ~っと近づいて様子を見てみた。


「だから!!女に不自由してないオレが、女を襲って妊娠させるかっつう~の!」


苛立ちを抑えきれない顔をして、尚吾の友達のイケメン君が吠えている。


「しかし、現に被害届が出ているんだ。」


イケメン君の手を掴むと、連行しようといている。


「だから、オレは知らないって!!」


暴れるイケメン君。


4人がかりで、イケメン君を引っ張っていこうとしている。


尚吾達もなんとか止めようと、あがいているが警察に抑えられている。


「有り得ないから。多分その女って、他の男とセックスして子供出来たんじゃん?親に言えなくて、前に一回だけヤったコイツを思い出したんじゃん?それで、襲われて妊娠した事にした。」


あたしの声が店内中に響いた。