「―――えっ?」 たっぷりの間の後、私はひどく間抜けな声でそう言った。 「だからオレは、あんたに会いに来たんだっての!」 怒った様な顔で再びそう言われて、頭の中でその言葉がグルグル回る。 私に、会いに? どうして? 口を開けたまま目を瞬かせていると、陽二さんの顔がだんだんと赤くなってきた。 「確かに、変だよな。あんたにヒドい事したオレなんかが会いに来るなんてさ」 「そんな……こと」 「けど、会いたいって思ったらどーしようもなくて……」 頭がついて来ない。