「あのなーお前……。あんな途中で話ぶった切って逃げたら、気になるだろ?普通」 う……、それもそうだけど。 「で、俺なんか、何?」 さっきの続きを言えと促される。 「えっと……」 言葉に詰まる。 さっきまでの衝動的な勢いはもう、ない。 その時、始業のチャイムが鳴る。 「あ。もう、戻らないとっ」 私は思わず焦る。 でも、西園寺くんは顔色一つ変えない。 「言えよ、寺島」 その目に見られると私は動けなくなる。 ドキン、ドキンと、心臓が大きく鼓動を打つ。 緊張か怖れか。 それとも―――