短編集



そして目的の駅へ着きホームへ足をおろすと、なにか開放感を感じた。

「ふーまさかあんなに混むとは」

確かに。

日曜日だけど朝の通勤ラッシュのような混み具合だと思う。

だって人と人の間に紙すら通らないようなくらい押し込まれてたんだから。

「とりあえず行きますか」

「うん。」

私と暁君は並んで歩きだした。

友達よりは近くを、恋人よりは遠いそんな微妙な間隔をあけ。


ま、そんなこと言っても恋人とか友達と歩くときの間隔なんて知らないけど。