「 ・・・ハ、アゲハ! 」 頬を軽く叩かれて 目を開けると、 心配そうに私を見る 彼がいた。 「 ・・・りゅ、いちさん? 」 眉を寄せていたから 怒っているのかと思った。 「 どうした? 」 よく見ると、辛そうに 顔を歪めていて 聞かれたことをそのまま 返したくなった。 「 傷が痛むのか? 」 何でこんな質問をされているのか 分からなくて、首を傾げたら 彼が手を伸ばしてきて 私は抱き起こされた。