「 美優ちゃん 」 「 ・・・・ 」 「 美優ちゃん! 」 「 へっ!? 」 起きてはいたけど、 私の意識は他のところへ 行っていたからか、 優斗さんの声が全く 耳に入っていなかった。 「 大丈夫?着いたよ 」 「 あ、はい 」 気づけば、窓から見える景色は 町じゃなくて、海だった。 「 おいで 」 優斗さんに手を引かれて 海沿いをゆっくり歩いていると 古い倉庫が見えてきた。