「 ゆ、とさん? 」 「 うん 」 「 苦しいです 」 トントン、と何度か背中を叩くと 力は少し緩んだ。 けど優斗さんは私を放さない。 もういいか、って私も優斗さんの 背中に腕を回して抱きつくと ぎゅ、と少し力が強くなった。 「 本当に、バカな奴・・ 」 優斗さんの言う、言葉の意味は よく分からなかったけど 私の肩を濡らすのが、優斗さんの 涙なんだってことだけは よく分かった。