鞄を片手に、ドアを開けると・・ 「 お母さん・・? 」 頭に包帯を巻いたお母さんと 目が合った。 戸惑って、目を逸らすと 私を家の中に押し込んで 入ってきた。 「 家出? 」 私の格好を見て ふっと小さく笑ったお母さんは 玄関の段差に座って 「 美優 」 久しぶりに、私の名前を呼んだ。