「あの…花本さんとは、どのようなご関係で…?」

やっぱり、きたか。

なんて答えよう…



「花本さん……?」

わざと、わからないフリをしてみる。

「花本 真由さんです。わかりませんか…?」

「あぁ……今日の朝、僕を叩いたひとですか?」

「はい。そうです」

長い沈黙。


先に、口を開いたのは、中野さんだった。

「率直にお伺い致します。なぜ、抱きしめたんですか?」

えー……

そこまで、聞かれるのか…


「可愛かったからだけど?」

なんて…言えないしな……


「真由さんが、貧血で倒れそうになっていたので、支えてあげていただけです」

「そうですか……」

よしっ!!

信じた!!

貧血なんて嘘だけど、
真由は、何回も倒れてるみたいだし……


うまくいったぜ!!

「では、また」

なんとか、会話を終わらせて、その場を立ち去ろうとした。




その時……