午後の授業が終わり、家までの帰り道。

~♪~♪

「メールだぁ…」

携帯を開いて、メールを確認。

それは、幼馴染で同じクラスの吉沢 侑玖(よしざわ たすく)からのメールだった。


from 侑玖      
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 よお!
 真由、部活終わったか?
 


そんなことか……と心の中でクスクスと笑ってみる。

「えっと……終わったよっと……」

~♪~♪

2分もしないうちに、メールの返信が来た。

早いな~と思いながらも、すぐに確認。


       from 侑玖
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 あのよ……
 彼女の誕生日プレゼント、
 どうしたらいいと思う?



はああああああ!?

「自分で、考えれば?」

そう送ってみる。


       from 侑玖
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 そんな事言うなよ…
 やっぱり、何か形に残る物
 がいいかな?
 それとも……俺とか?


伝わりにくい、かつ、かなり低レベルな下ネタに脱力。

なんで、男子ってこう、こういうネタが好きなんだろうか。

ふがいない幼馴染のために、アドバイス。

「彼女とデートした時に、これ可愛いとか、いいなぁとか言ってるものなかった?」

                                       
        from 侑玖
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 そういや…時計欲しいって
 言ってたかも…!!
 サンキュ~♪♪


感謝されるってイイ……。

気持ちが温かくなる。


「いいえ、また何かあったら、相談のる。じゃ。」

そう返信して、あたしは携帯を閉じた。

「恋愛指南……か」

別に嫌じゃないし、逆に楽しい。

「なんで、皆あたしに相談してくるんだろ」

地味で平凡なあたし。

頑張っても、良い所なんて見当たらない。

告白された事とかないし。

「はぁ……」

とりあえず、ため息をついてみる。

「恋愛…ってどんな感じだったかな……」

あたしは、携帯をしまい、歩き出した。