「ありがとうございました。 続いてー…」 「岡本 光康さん。 お願いします」 司会者に言われ、光康が席を立つ。 「このたびは、パーティーにお越しいただき、ありがとうございます」 湧き上がる拍手。 「そして、僕から、重大な発表があります」 ざわめく会場。 直輝を見ると、 なぜか、笑っていた。 「率直に申し上げます」 …どうしたんだろう? 「僕…いや…俺は、この婚約はできません」 「なッ…」