光康の家の玄関には、紗江さんが居た。 「あ…真由様」 「紗江…さん…」 「どうしました!? なんで、泣いているんですか!?」 「なんでもないんです。紗江さん…さようなら」 「…え? 真由様!!!」 あたしは、走った。 嫌な事を振り切るように。 でも… 「はぁ…うぅ…はぁ…」 涙が、次から次へと溢れてきて… あたしの顔は涙で、もうボロボロ。 大好き。 大好き。 大好きだよ、光康。 好きになって、 ごめんね……?