ー真由sideー
「あはは…」
あたし、凄く惨めだ。
まさか、キスシーンを見せられるとわね…
あたしも、とことんツイてない。
参ったな…もう…
さっきの、キスシーンを思い出すだけで、
胸が苦しくなる。
その時、あたしの頬を、温かいモノが伝った。
あたし…泣いてる。
そう、本当は、凄いショックだったの。
なんで…なんでよ…!?
あたしに、キスしたじゃない??
抱きしめたじゃない!?
あれは…なんだったの…??
そんな、思いでいっぱいで…
やっとわかった。
胸が苦しいのも、
凄くショックなのも、
きっと…あたしが、光康に恋をしてるからだ
って…


