俺らの前にある二つの影が重なった。 「…な…」 言葉を失う俺。 「直輝…どうかしたの??」 俺の後ろに隠れていた真由。 見ちゃいけない。 そう、思ったが遅かった。 「なに…あれ…」 大きく目を見開く真由。 「ーーッ」 「真由ッ」 クソッ…なんで、こんなことになっちまうんだよ!? 俺は、走り出した真由を全速力で追いかけた。