「客」

「え?」


客ってまさか……?


「羽織ちゃ〜ん☆」

「零くんっ!?」


つか早くない!?

さっき送ったメールから30秒くらいしか経ってなくない!?


「じゃ」


パタン。

……そして穂希は出て行った。


ってか零くんが来る前に泣きやんでおこうと思ってたのに、早いにもほどがあるでしょ?

さすがにこんな短時間じゃ泣き止めないよ。


「零くん、いくらなんでも早すぎだよ?」

「羽織、春巻きみたくくるまってないで、顔だして?」


は る ま き ?


「零くんっ!?」


バサッと布団を持ち上げて顔を上げてしまったあたし。

その顔をみて眉をよせる零くん。