ココロの距離



『誰?』

『虹海意咲。君と同じクラスだよ?』

『……あぁ……』


僕は不安だった。

もしかして……三年間同じ学校にいて、覚えられていなかったんじゃないか……と。


あぁ、僕二年から転校してきたんです。


「……まぁ……穂希ならあり得る」

「穂希だからなぁ〜……」


『……あ、桜……好きなの……?』

『……あぁ』


第一印象はやっぱり……無口。


僕は決心した。

穂希と話してみると。


『僕も桜好きなんだ。淡いピンクがキレイだよね』

『……桜』

『……ん?』

『思い出』

『桜に思い出があるの?』

『出逢い……』