広々とした清潔感のある家に足を踏み入れた。やはり広い家だなと思いながら案内されるがまま。
「おーくん。りー」
そこで迎えてくれたのは、廊下でゴロリと寝転がった女の子。また驚いてしまう。言ってはなんだが、彼の家族は少し変わってる気がする。
「……ただいま。何してるの?」
「お腹が空。出迎え力なし」
何を言っているのか理解不能で、何故か私はボブの髪についた幾つもの髪飾りを見ていた。
「そう。もう少しで出来るんでしょ?ほら、立って」
家族だから理解出来るのか、彼は彼女に手を差し伸ばす。それに彼女は応え立ち上がった。
私はと言えば、そう言えば朝にも言葉を理解して会話していたなと思い出していた。
ふいに、彼女と合う視線。



