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次の日、学校には遅れて行った。
遅刻するのは初めてだったが、思いの外腫れてしまった頬をどうにか目立たないようにするにはどうすればいいかと四苦八苦していたのだ。
前に叩かれた時とは違い、力が強かったからか酷い物だった。最終的には何も出来ずにそのまま来たのだが。
ざわめく廊下を進まない歩幅で懸命に進み、教室まで真っ直ぐ進んでいた。だが。
「!?」
現在時刻昼休み。
階段下で彼とバッタリ会ってしまった。教室に続く階段は此処が一番近いから確率としてはあり得なくない。
「……」
「……」
彼は目を見開いてピタリと固まって動かない。私も動かない。



