「愛してる」、その続きを君に



それから毎日、夏海は言われた通りに薬を飲んだが、みぞおちあたりの重苦しい感じはすっきりと取れることはなかった。


薬はなくなっていたが、きっとすぐによくなる、彼女はそう思った、いや思おうとした。


疲れているだけだ、春先は体調を崩す人が多いと聞くから、きっと自分もそうに違いない、
と。


明日は、待ちに待った信太郎に会える日なのだ。


お弁当を作って持っていってやりたい。


きっとロクなものを食べていないだろう。


信太郎の好きなものをたくさん作って食べさせたい。


だから診療所で、長い診察待ちに割く時間などないのだ。


もし仮に詳しく検査をしてみよう、そう言われたらたまったものじゃない。


買い物をして、今夜から煮込みたいものがある。


それに、明日着ていく服をいろいろ吟味したい、そう思った。


明日、明日会える。


待ちに待った日なのだ。


海が夕陽に照らされて、紅に染まっていた。