Cutie Blonde*頬に白ホイップ*

* * * * *


朝比奈さんは、いつもの場所に座っていた。
エプロンのままの私はやはり周りの注目を引いてしまうらしく、朝比奈さんもすぐに私を見つけてくれた。


「…そのまま持って来てくれたんだ。」

「あ、あぁ!すみません!違いますよね!普通はちゃんと…あの…すみません!今入れ直して…。」

「ううん。大丈夫。そのまま置いて。」

「え…?」

「出来たばかりなんでしょ?」

「はい…。」

「出来たばかりのを食べたいな。
切り分けてもらってもいいかな?」

「え…今ここで、ですか?」

「だったら、奥の部屋に通しますので。」

「え…あ、く…倉持さんっ!」


背後に倉持さんが立っていた。


「あまり広い場所ではありませんが。
ひなたがこの格好でここにいると妙に目立ちます。」


…お客様がたくさんいるからか、普段とは話し方の違う倉持さん。
その倉持さんに笑顔を向けて朝比奈さんが口を開く。


「ありがとうございます。お願いします。」

「では、こちらへ。」


通された場所は、増田さんと倉持さんがよく打ち合わせをしたりする小さな部屋。


「ごゆっくり。ただし、閉店前には必ず帰れよ?
…ひなたは持ち帰っても構わねぇから。」

「へっ!?」

「倉持さん!」


それだけ言い残すと倉持さんはキッチンの方へと向かって行った。