Cutie Blonde*頬に白ホイップ*

と、とりあえず、早く作ることに集中しなくちゃ…。
朝比奈さんを待たせちゃいけない。


そう思ってパレットナイフを握り直した。
その時…


「こんにちは。
どう、順調?」

「あ…あ…朝比奈さん!」

「ごめんね、いきなり来ちゃって。というかこんなに早い時間で。」

「いえっ…あのでもまだ出来てなくて…。」

「うん。分かってたよ。
…ゆっくり作業を続けて。僕は急いでないから。」

「でもまだ時間がかかるので…。」

「構わないよ。…見たいんだ、世界に一つだけの、ひなちゃんが初めて作るケーキが形になるところを。」


そう言われてしまえば、私はもう何も言えない。


握り直したパレットナイフ。
ボウルに入った白い生クリーム。


いつも通りに、重ねていくだけ。
色んな〝味〟を、丁寧に。


そう思うと、心が落ち着く。
私はそのまま、スポンジにクリームをのせていった。


スポンジに塗り終わって、少し固く泡立てたホイップクリームをしぼり袋に入れる。
そしてきゅっと持ち直す。