Cutie Blonde*頬に白ホイップ*

* * *


16時半。
他のパティシエたちは休憩室で仮眠を取っている。
もう予約分は全てお客様が受け取りに来てくださった。
店頭に並べてあったホールケーキも残り3つ。
これ以上は作らない。


そして今、キッチンには倉持さんと私しかいない。





「順調か?」

「だ、大丈夫です!」

「朝比奈、時間通りに来るんだろうな?」

「た…多分…。」

「この前みたいに長居されたら困る。朝比奈が来たらケーキを持たせてとっとと帰らせろよ?
お前も朝比奈にケーキ渡したら帰っていい。明日は来なくていい。」

「え…でも私明日勤務入ってましたよね…?」

「ああ。…だけどオーナーがお前を休ませろっつってたんだよ。
だから明日は休んでいい。どうせ使いものになんねぇだろ?」

「そんなことないですっ!大丈夫です!」

「じゃあ大丈夫じゃなくなるくらい本気でそのケーキ作れ。分かったな。」

「…は…はいっ!」


スポンジの上に乗せるモノは完成した。
あとはスポンジに生クリームを乗せ、完成させればいい。


「ひーなたちゃん!ひなたちゃんのお客様のご来店でーっす!」

「え…?」