Cutie Blonde*頬に白ホイップ*

* * * * * 


「ひなた、朝比奈のケーキに取りかかれ。」

「はいっ!」


時計を見ると、12時50分。
予約をいただいていたケーキの大半は午前中にお客様が受け取りに来てくれた。
新しく作らなくてはならないケーキはもうほとんどない。


「…お前の疲れを味には出すなよ。」

「はいっ!」





私の〝想い〟は味を通して伝わる。
それは朝比奈さんが私の〝味〟に対して言葉を発する度に感じていたこと。


朝比奈さんには、特に敏感に想いは伝わるから…。


だからこそ、より一層想いを込めて。





あなたを幸せに、笑顔に出来るケーキを今、この手で作るから。