「は、はぁ!?急に何よ」


「だって未来モテるのに、告白いつも断ってんだもん」


「そっそれは…男嫌いだからよ!!」


「ねぇ未来、あたし未来の事何でも知ってるからね??」


「…??」


「本当は彼氏欲しいんでしょ??」


「…そんな事、無いよ」


「未来は傷付くのが恐いだけじゃないの??…あの時みたいに」


「…麻美、もうその話はしないで」


「未来…ごめん」


「いいの、分かってるから。麻美心配してくれたんでしょ??それだけで嬉しいから。ありがとね」


「未来…あたし、余計な事言っちゃったね」


「大丈夫だから。もう気にしないで」


「…うん」


「じゃあ…あたし、ちょっと用事あるから先に帰るね」


「そっか、じゃあね未来。また明日」


「うん、また明日ね」


そう言った後。


あたしは急いで廊下を走って、階段を駆け降りた。


そして校門を出た。


「…嘘、付いちゃった」


本当は今日、用事なんて無いのに。


ただ今だけは麻美と一緒に居たく無かった。


だって、麻美の言ってた言葉が図星だったから。


あのままだったら、麻美にあたしの弱い部分を見せちゃいそうだったから。


麻美には心配掛けたくない。


だって麻美は心配性だから、きっと心配して考え込んじゃうだろうから。


あたしが俯きながら歩いていたその時―!?


「うわっ」


「って」


誰かとぶつかった。


げ…男だ。


しかも不良っぽい。


…とりあえず、謝ろう。


「あっすいません」


「謝って済むかよ。ちゃんと前見て歩け」


何コイツ、腹立つ。


「謝ってんだから許しなさいよ」


「何だとテメェ!!」


男は私に掴み掛かってきて、拳をあたしの顔の前に近付けてきた。


殴られる。


そう思った時。


「何してんだ、お前」


1人のイケメン??が話しかけてきた。


「何か文句でもあんのかよ」