§魂呼びの桜§ 【平安編】






右大将




聞こえてきた帝の声は、氷のように冷たかった。





その物の怪の申していることは、まことか






主上、このような卑賤のものの言うことを信ずるのですか






聡い主上は、お分かりになったのじゃ!

そなたと中宮のただならぬ仲に

腹のやや子はそなたの子であろう





物の怪の哄笑が、内裏中に響き渡る。



それはこの世の終わりを思わせるような、恐ろしい音だった。