ある日君が教えてくれた
自分は裏切られてばかりだった
…とね

僕は「そう…」
…とだけ答えた

それは生きていく上で
誰しもが経験すること
される側にもする側にも
どちらにでもなる

それは 故意だったり
無意識だったり

人はそれぞれ感じ方が違う
僕は裏切ったつもりが無くても
向こうはそう感じるかもしれない

だから僕は
裏切られた数なんて数えない
なのに
君は まるで自分が
純粋な被害者のように語る

生きている上で
純粋な被害者である事は
まずあり得ないだろう

幼い子どもでもない限り

君は裏切られて悲しかったと言う
そう…それは悲しいね
でもね
君も裏切ってるんだよ?
それも 僕という人間を

あぁ 君にとってあれは裏切り
…にはならないんだね
僕には最上級の裏切りだけど

僕に最上級の裏切りをした君は嘆く
裏切られて人を信じれないと
僕はそれを聞いて嘲笑う

人を裏切った事が無いと信じ
そう語る君は
すでに目の前の人を裏切ってる
なのに 嘆くなんて馬鹿げてる

あぁ…君は幼稚な大人だね