「ユニス…」 今、隣りで歩いているのがリオピアの王子だということが、ルナには信じられない心持ちだった。 「何だか夢を見ているみたい」 「夢、ですか?」 「そう…。でも夢だったらいいのにって、さっきまでは思っていたんです」 エスターはどうしているだろう。お母さんはどうして死ななきゃならなかったんだろう。 ──涙が滲んできて、ルナは指先でそれを払った。 ユニスは慰めるように言った。 「夢だったらいいのにと思うことがあったのなら、夢を見ていてもいいんです」 *