「なおがなおでいるように、ずっと俺が見ててあげる」 なんだそれは、聞こうとすれば先に彼が口を開いた。 「なお。おやすみ」 甘くて低い声で囁かれた。その瞳は私だけを見つめる。嬉しくも悲しくもなくただ彼は『異常』なのだと脳が認識する。 「何かしたら八つ裂きにします」 「悪いお口を塞いでほしい?」 甘い言葉も夕明さんが使えばホラーとなり鳥肌が立つので大人しく布団にもぐり目を閉じた。