HONEY★HONEY☆LOVER





「だってお父さんが…」

「俺は…」



蓮がいきなり苦しそうに顔をゆがめる。


「蓮……!?」

「………っ」


いつもの蓮じゃない…っ





「蓮っ!ごめんねっ!辛いなら話さないでいいからっあたしも蓮に聞いてもらったから…っ。今度はあたしが…っ」


どうしよう

蓮がくるしんでる

あたしが聞いたりしたからだ…!


「いい、話せる…」



蓮の乱れた呼吸があたしの胸をしめつけた。


「れん…っ」

「なんでお前が泣きそうなんだよ…。おかしくね?」

いつのまにかあたしの目には涙が浮かんでいて。


「だって………」

「笑えっつったじゃん」

「笑ってるよ!」

「それは笑ってるって言わねぇよ笑うっつーのは前みたいな…」



蓮が口をつぐむ。



「前?」

「なんでもねぇよ」




しばらく沈黙が続いた。



「たしかに俺の父親は金持ちだ」


蓮が静かに口を開く。



「だけど俺はあの家の子供じゃねぇ。」

「え?」

「俺はあいつの愛人の子供だ」