どかっと蓮の隣にしゃがみこんだ


自分でもかなり無茶苦茶なことを言ってるってわかってる。



蓮が教室に戻ればいいのに!



「俺、お前が何しようと戻んねぇし。」

「あたしも蓮が戻らないならここにいるから。」


どっちも譲らないから



「「……………」」


あたしも蓮も何も喋らない状態になる。


「蓮、あたしのこと嫌い?」

「は?」


突然、口を開いたあたしに蓮が戸惑いの声を上げる。

「嫌い?」

「別に…」


息をめいいっぱい吸い込んで話を続ける。


「あたしも会った時は嫌いだったけど今は蓮のこと、嫌いじゃないよ。」


昨日と今日の差で、何も変わってなんかない、


さっきの探すのだって疲れたし、大変だったけど…


でも楽しかった


「だから蓮はあたしのライバルだよ!」

「………」

「昨日とかまでは最悪だったから天敵だったけど今は好敵手なんだ」


隣で蓮が急に立ち上がる。


……え?


「戻るんだろ教室に」

「蓮……!」

「お前がなんかうるさいから戻るだけだから」


顔を背けて話す蓮に自然に笑顔になる。


「あたしはお前じゃない、高崎光だよっ!」

「うるせ」



あたしが笑ってるのに気付いて「キモい、笑うな」と、しかめっつらであたしを見る蓮。


なんだか、これはこれで楽しいのかもと思ったのは


You are my rival.


あたしだけの秘密だよ