門を入るとすぐに大きな噴水があり、真向いに綺麗な校舎がある。左の奥には寮があり、右手にはホールなどがあった。
「すごいで………あれ?」
そのまま感動しようとしたとき、あたしは重大なことに気付いた。
「なに?どうした?」
「えええええ〜〜っ!?」
「えらく感動が大きいな!いいことだ!」
「違いますっ!…ん、違くない?あれ…?……じゃなくて!ここ、国立なんですよね!?」
「そうだ!」
「あたしテストとかなんもうけてないんですけど……」
こんなすごいもの見せられて、入学できないとか…!
もしかしたら入学できないかも、という不安にかられた。
「あぁ!そんなこと?ここはテストなんてないよ!」
「ふぇ…?」
「そんなことはどうでもよくて」
よくないんですけど!?
「地図ないとわかんないわ!地図とってくるからここらへんで待ってて!」
一瞬にして視界から消えた先生。
…あのひと、本当にここの教師なのかなぁ…