「蓮さ…」

「行く」




あの女がいる部屋へと足を早めた



がちゃ…

「……………」



無言で部屋に入った。




「挨拶もなし?」

「てめぇに言う挨拶なんか
ねぇよ。」

「口の悪さを正すことね。
ここでは私は副社長。礼儀を示しなさい。」




顔を背ける。


「本当にあの女に…」

「母さんは関係ねぇだろ。それを話にだすしか脳がねぇのかよ」



ばばぁがひくり、と体を震わせる




「あなた……口の聞き方に…」




「副社長、社長からご伝達です」

「何かしら」

「仕事でアメリカに行く、との事です。」



アメリカという言葉にばばぁは
反応する。