さ…寂しすぎるよ!この空間!!


あ、と部屋の鍵貰いに行かなきゃいけないんだった…ってことを思い出し嫌々、バックを持って教室を出ようとした。




「はぁ…」

「なんでそんなため息ついてんの?」

真向いから急に声がする。

「ふゎぁっ!?」

「どんな驚き方?」


びっくりして後ろに下がったら、腰を強打し、目の前の女の子がケラケラ笑った。


今日、絶対厄日だ!
絶対絶対そうだ!!


短めの髪にくりっとした目でボーイッシュな感じの子がかなりの接近距離であたしを見てる。



「えっと………」

さ…なんだっけ?

「さ…さ…ささ………」

「中村咲季だよ!覚えてっ!」

……ごめんなさい


「あ‥はい」

「なんで敬語?一緒に帰ろ?」

「ほんとっ!?」

思わぬ提案に前のめりになる体。



「こんなことで嘘なんかつきません!」



……嘘だったらショックです…!