「蓮、ひかりんに何したのっ?」

「……………」

「身に覚えがありすぎる、って顔だな。」



……なんかしたか?



「僕のひかりんにっ!何したのーっ!」

「…別にいつも通り」


僕のってところにはあえて突っ込まない。


「蓮の場合いつもが普通じゃないからな。」


東吾が溜め息をつく




「いつも以上のことをしたとか」



記憶を五日前に遡らせる。

頭中に浮かぶ光景。


「…あぁ」

「なっ!何したのっ!?」

「…大人への一歩」

「「!!」」



でもそこまですごくない、はず。



「うわーんっ!東吾ぉっ蓮がっ!蓮がフケツだよぉーっ」

「………蓮」


軽蔑したような視線を向けられ、俺ははぁ、とため息をついた。


「……ちょっと深いキスしただけなんだけど。」


なんもすごいこと、してねぇっつーの。